Theorem 1.4(Rockafellar 1970)

定理

$b \in \mathbb{R}^m$ および $m \times n$ 実行列 $B$ が与えられたとする。集合$M = \lbrace x \in \mathbb{R}^n \mid Bx = b \rbrace$は $\mathbb{R}^n$ 内のアフィン集合である。さらに、すべてのアフィン集合はこのように表現することができる。

証明

($M \rightarrow$ アフィン集合)
$x,y \in M$ 、$\lambda \in \mathbb{R}$ のとき、$z = (1 - \lambda)x + \lambda y$ に対して、


\begin{align}
Bz = (1 - \lambda)Bx + \lambda By =  (1 - \lambda)b + \lambda b = b. \notag
\end{align}

となるので $z \in M$となる。よって、与えられた $M$ はアフィン集合である。

(アフィン集合$\rightarrow M$

  • $\mathbb{R}^n$ではない、任意の非空のアフィン集合 $A$ の場合を考える。

$L$ を $A$ に平行な部分空間とし、$b_1, \ldots, b_m$ を $L^\perp$ の基底とする。このとき、


\begin{align}
L = (L^\perp)^\perp &=  \lbrace x \mid x \perp b_1, \ldots, x \perp b_m  \rbrace \notag \\ 
  &= \lbrace x \mid \langle x, b_i \rangle = 0, \; i = 1, \ldots, m  \rbrace =  \lbrace x \mid Bx = 0  \rbrace. \notag
\end{align}

ただし$B$ は、行ベクトルが $b_1, \ldots, b_m$ である $m \times n$ 行列である。 $A$が $L$ に平行なので、$M$ に対して $a \in \mathbb{R}^n$ が存在し、


\begin{align}
M = L + a = \lbrace x \mid B(x - a) = 0 \rbrace = \lbrace x \mid Bx = b \rbrace. \notag
\end{align}

と記述できる。$b = Ba$とした。

  • $A$が $\mathbb{R}^n$ および $\varnothing$ の場合を考える。

$B$ を $m \times n$ 零行列とする。 $\mathbb{R}^n$ の場合、全ての$x$を取り扱えればよく、$b = 0$とすれば良い。 また$\varnothing$ の場合、該当する$x$は存在しないため、 $b \neq 0$ とすれば良い。

参考文献

Tyrrell Rockafellar, R, 1970, p5